2020年3月25日水曜日

walthers #933-3225 穀物サイロ~その4~日本製粉、日清製粉専用線の写真など

東高島駅に接続していた、日本製粉横浜工場の写真。1998年頃撮影。 専用線接続部分。東高島から、鶴見(新興)方向に接続していた。
東高島までは、EF65型電気機関車、東高島からの入換は、DE10型ディーゼル機関車の担当。
東高島にはDE10が常駐していないので、朝夕、EF65が次位にDE10を連結して牽引してきていた。
発送先は、栃木県の小山駅。
1999年まで、ほぼ毎日定期的に列車があったので、ホキ2200の最後の運用もここだけは安泰かと思っていたが、あっけなく廃止になった。
逆方向を見る。
積み込み設備の上屋(屋根)は木製で、かなりの年代物であることがうかがえる。
恐らく、ホキ2200型(製造初年1966年)よりも歴史があるのではないだろうか。
ホキ2200の前には、どんな貨車が使われていたのだろうか。

終端部分、一番鶴見(新興)方向には、トラバーサーがあった。
実際に使用していたのかは不明だが、大きさは、ホキが載る大きさだった記憶がある。

続いては、1996年で鉄道貨物輸送を廃止した、鶴見線大川駅接続の日清製粉鶴見工場。
こちらにも、立派な穀物サイロがあった。

正門から。
大川駅終端部分。
正面に万年塀が設置されているが、過去には専用線が伸びて、ホキ2200が出入りしていた。
反対方向には、昭和電工の専用線があり、短くなった入換線を使用して、2008年まで黄色いタキ5450が手押しで入換えされていた。

もう一つ。
ボクの地元岡山から。
日清製粉岡山工場。
西岡山駅方向から接続していますが、岡山駅近隣で、周辺はすっかり変わってしまったが、工場は今も盛業中。
とはずがたりさんの鉄道貨物物流研究サイト「日本の鉄道貨物輸送と物流」
の中に、日清製粉についても記載があり、1986年(昭和61年)までは、運用があったようだ。
http://butsuryu.web.fc2.com/nisshin-seifun.html
ボクは、全く記憶が無いのですが、ここにもホキ2200が出入りしていたものと思われる。

2020年3月17日火曜日

walthers #933-3225 穀物サイロ~その3~

ボクにとって、模型、プラモデルを製作するときに、「色塗り」「塗装」は、大きな障壁になってきた。
正確に言うと、どうしても「面倒くさい」と思ってしまう、悪いところがある。
マスキングもしなきゃいけないし、色によって、塗る順番も考えなければいけない。
スプレー、吹き付け塗装をするためには、周囲の養生も必要だ。
エアーブラシ、ピースコンやコンプレッサーは、道具のメンテナンスも必要。
ラッカー系塗料だと、シンナー中毒にならないよう、換気も必要だ。
かといって、筆塗りできれいに仕上げることができるほどの技量はない。。。
スプレーで吹き付けても、せっかちな性格が災いし、厚り塗り重ねすぎてしまう。。。
失敗に対する恐怖も、ボクにとって「塗装」を大きな障壁としてしまった。。。

walthers #933-3225 穀物サイロは、walthersへの直接発注後、約3週間の船旅を経て、我が家に無事届き、ボクのテンションは最高潮、組み立てまで一気に進んだものの、いざ、「塗装」という段になって、進行は止まってしまったのだった。
特にこのモデル、透明の部品で一体に作られた、窓と窓枠、窓枠は色を塗りたいが、窓はきれいに透明にしたい!と思うと、そのマスキング方法をどうするかというところで思案に暮れてしまった。

そして、そのまま何と、ボクはこの模型を「お蔵入り」させてしまうことになる。
プラモデルを未完成で熟成させても、何の味も出てこないのであるが。。。

そして、寝かすこと、約15年。
2019年5月に、それまで勤めていた会社を辞めて転職することになり、その間に約1か月の有給休暇消化期間を得たことで、やっと再び箱から取り出したのであった。
今回、「塗装」という障壁の突破口を開いたのは、こちらの「アクリル絵の具」である。
アクリル絵の具が、プラスティックの塗装に使用できることは、「」で紹介されていた。
その後、気になってWEBを検索してみると、たくさんの作例も出てきた。
ボクは昔、よく絵を描いていたので、チューブ式の水彩絵の具やアクリル絵の具を、平面のパレットの上で混ぜ合わせ、塗る方が慣れ親しんでいた。ほとんどがビン入りのプラモデル用塗料に対して、抵抗感があったのである。
アクリル絵の具は、有機溶剤の有毒な臭いも無く、そして、仕上がりが程よい「艶消し」マット調に仕上がるところも、ストラクチャーの塗装にはぴったりだと思った。
塗装について突破口が開けると、工作もサクサク進む!
屋上に設置する給水塔?
やはりここで、海外プラモデルによくある、説明書通りにパーツが組めない!なんて事態が発生したけれど、すこしパーツを切り詰めることで、何とか回避。。。
こういう小物が充実してくると、一気にやる気も増してくる!
15年熟成させた!?各パーツを塗装のために台所用洗剤で洗浄し乾かしている。
15年の時を経て、パテを盛ったところが茶色く変色している。。。涙
ただし、強度的に問題無いと判断し、このまま作業続行。
さて、アクリル絵の具で塗装するのだが、まずは、ダークグレーを下地としてラッカー系スプレーで一吹きする。
まぁ、これは、今までの経験上なのだが、ストラクチャーの場合、塗り残しや、色のムラが出てしまった場合に、プラスティックの地肌が見えることを防ぐのと、明灰色や白よりも暗くて濃い色の方が「汚れ」「経年劣化」のような効果が出るためである。
恐らく、鉄道車両や車のボディーのように、塗った色の発色を良くしたい場合、下地はもっと明るい色の方が良いだろう。

穀物サイロのタンク本体は、シルバーにしようと思っていたので、建屋部分を塗る。
Walthersの箱の写真の印象が強かったので、へそ曲がりなボクは、少し黄土色?クリーム色?っぽい色で、当初塗ってみた。
少し薄めに溶いて、筆ムラも気にせず塗り進める。
塗料が乾燥すると、確かに、艶消しマットな感じが、自然にコンクリートの質感のようになってくる!
懸案事項だった、窓枠は、この際、面倒なマスキングを一切無視することにした笑
そうしないと、ボクの作業が進まなくなりそうなので。
細い面相筆を寝かして、窓枠の凸部分にだけ色を塗る。
失敗しても、アクリル絵の具ならば、乾燥する前なら、水でふき取ることも何とか可能である。
少し古い鉄筋コンクリートの鉄製窓枠を意識して、白緑色で塗ってみた。

並べてみると、やはり、黄土色だと少し暗い印象。
ボクの勝手な構想として、この建物が建設されているボクの妄想の鉄道「浜鷹臨港鉄道」は、あくまで戦後の操業開始、そして、この穀物サイロが建設された埠頭自体、戦後に海が埋め立てられて、港が建設された、との、全く勝手な妄想の上に成り立っていたので、建築年代は、戦後、古くとも1950年代から60年代にかけての建物にしたい。
そうすると、やはり、無難な色は、Walthersの完成見本と同様、白色の方が似合っている気がする。。。
そして、結局ボクは黄土色の上に白色(ホンの少しクリーム色なのだが・・・)を重ね塗りしたのだった。

塗装が終わると、ほぼ同時進行で、walthers #933-3225 穀物サイロを設置する、モジュール(ジオラマ土台)も制作してみた。
実は、15年前に、既にレール等は敷設済みの土台があった。
サイズは、600mm×450mm、極薄の3mmベニヤ板と角棒で組んだものである。
「浜鷹臨港鉄道」の埠頭の風景を再現する。
レールの間に敷設された側溝?入換作業員用の通路。


 
バラスト(線路の石)散布前。
レールは、TOMIX製で、15年の歳月を経る間に、ポイントレールは1世代前のものになってしまった。。。涙
ボクの基本姿勢として、まず、レールを全てレッドブラウンで塗装する。
絵的に!?レールと道庄(バラスト部分)に一体感が出て、この後のバラスト散布作業という難作業に対して、やる気が出てくる笑
レールの間は、道庄の高さまで3mmのスチロールパネルで嵩上げ。
舗装部分は、3mm+2mmのスチロールパネルで、レール面と同じ高さまで嵩上げしてある。
バラスト散布後。
毎回のことながら、ボンド水溶液の濃度に四苦八苦して、最初は、乾燥後、ほとんどが固着できず。。。
そして、バラストの色合いにも四苦八苦。
足掛け3日間、バラストを撒いていた。
やっと合格点の感じになってきたが、写真に撮ると、色合いがまだまだおもちゃっぽいなぁ。。。
5月に扇町で実物を見た、ホキ10000を並べてみた。




2020年3月8日日曜日

walthers #933-3225 穀物サイロ~その2~


2005年5月、ボクは、WalthersのNゲージスケール穀物サイロの模型を求めて、浜松駅に降り立った。
目指すはアールクラフト模型店!
https://www.aalcraft.com/

現在では、amazonが台頭し、その他、ヨドバシカメラや、楽天に出店する模型店など、目指した商品をピンポイントで検索して、通信販売で購入することができる。

しかしながら、幼少時、鉄道模型やプラモデルを、町の模型店や、デパートで、陳列された商品を目で見て、手に取って選ぶ楽しさは、幸せなひと時である。
岡山の高島屋には、かなり細かく作りこまれた、巨大なNゲージレイアウトがあったし、天満屋には、鉄道模型に非常に詳しい店員さんがいた。
鉄道模型は無かったが、ジャスコ岡山青江店(後にイオンになり、現在は解体)には、ガンダム、ロボダッチなどのキャラクターものから、車やバイク、ミリタリーものまで、あらゆる種類の大量のプラモデルの在庫があった。
以前にもこのブログに書いたが、岡杉商店や、山陽模型店など、街の模型店もたくさんあった。
鉄道模型やプラモデルが大人でも手が届かないくらい高くまで積んであり、そんな棚の片隅に埃をかぶって忘れられたように置いてある、当時としてはレアな海外製品などを見付けて喜んだ。

浜松のアールクラフト模型店もたくさんの在庫の中から、「探す楽しみ」がある、すばらしい模型店だ。
今も盛業中のようなので、勝手な思いだが、このまま通信販売に負けないで店舗販売も続けて欲しいものである。

しかしながら、実は、そのアールクラフト模型店で、ボクの第一の目標だった、walthers #933-3225穀物サイロは在庫が無かったのだ!

大量の商品の中から、探し当てたのは、冒頭の写真、walthers #933-3226「Add-On Silo」=要は、増設、追加用のサイロである。

本体が無いんかい!!笑笑笑

しかし、この時、アールクラフトさんで、しっかり購入して帰った。

正解だった。
この商品は、リンク先を見ていただければわかるが、2020年現在、walthers本家でも在庫切れであり、実は2005年からずっと在庫切れで、再生産されていないものと思われる。

ということで、アールクラフト模型店さんでは、この他に、Walthers #933-3247 Western Flood Loaderなどを購入して帰った。
日本製のプラモデルの質は高い。
海外製のプラモデルを購入したことがある方ならわかるかと思うが、パッケージの絵や写真だけでは、そのプラモデルを自分が組み立てられるかどうか?は判らないものである。
プラスティック成型の精密さ、パーツ同士の接合のしやすさや、「バリ」などの仕上がり状況、色の塗りやすさ、等々。
海外製プラモデルは、説明書通り組み立てられるかどうかは、自己責任!なのである。
過去にボクも、プラ丸棒や、角棒、真鍮線などが、そのままパッケージしてあり、例えば細かい手すり等の再現等で、
「あとは、この素材から、切り出すなり、曲げるなり、削るなりして、自分でがんばって作って下さい!!」というキットに出会ったこともある。
(「ガレージキット」と呼ばれるものには、日本にもこの手のキットはたくさんある。そこに、「作る楽しみ」があると言えば、その通りであるが、自分にその技量が無ければ、悲劇なのである)
walthersのキットを購入して、開封してみて、「これなら、ボクでも製作できる!」と思った。まぁ、walthersの箱には、「イージーキット」と書いてあるのだから、これぐらい作れなくてどうする・・・

さて、増設サイロが手に入ったのだから、ここは何としても本体が欲しい。
で、どうしたかというと、これはもう、walthers本家の通信販売しかない!!と思い、発注した次第である。
今でこそ、amazonの本家「amazon.com」(アメリカサイト)や、鉄道模型、写真集など、海外通販を利用することが多くなったが、ボクにとって、英語のみで通信販売をする初体験であった。
まぁ、当然ながら支払いはクレジットカード決済であるし、それほど難しいものではない。ただし、通常の配送は、船便なので(今もそうなのかな?)、手元に届くまでに約3週間くらいかかった。
そして晴れて、2列×8列、16本の模型としては、堂々たる穀物サイロを組み立てることができた!
組み立てに難しいところは無かったし、日本製と比較すれば、多少「バリ」もあるが、パーツの接合も良かった。ただし、構造上、タンクの中心部分に接合線が入ってしまうので、そこは溶きパテをたっぷり流し込んで、丁寧に削って仕上げた。
ところがところが!!
ボクにとって、プラモデルを制作する際の最難関「塗装作業」が待っていた!!
ちょうど仕事が忙しくなってきたことも重なってしまい、walthers #933-3225 穀物サイロは、悲劇的なことに、それから約15年間も、組み立て途中のまま放置されることになってしまった。

2020年3月6日金曜日

walthers #933-3225 穀物サイロ~その1~

この写真は、岡山臨港鉄道の、南岡山駅から伸びる貨物支線の先にあった、「丸正製粉」の穀物サイロである。(2009年12月撮影)

小学校の頃、図工で野外写生の授業があって、小学校が岡山港至近だったので、岡山港にある工場、倉庫群のどれかを題材に絵を描いたのを覚えている。
そして、ボクは、この、丸正製粉のサイロを描いたことを、今も鮮明に覚えている。

幼少時から、親に連れられて岡山港に来たが、丸いタンクが束になっている穀物サイロは、今でも何となく心惹かれる。
首都圏近郊で有名なのは、鶴見線大川駅の、日清製粉サイロや、東海道貨物支線、東高島駅の日本製粉サイロではなかろうか。

こちらは、東高島駅からかつて専用線が伸びていた、日本製粉の穀物サイロである。(2005年11月撮影)
1896年(明治29年)の日本初の製粉の会社、日本製粉創業時のサイロを改修した、産業考古学的にも貴重な、日本最古の現役サイロとのこと。
3列×10列、合計30本のタンクが束になった、堂々たるサイロ!

そして、穀物サイロといえば、そこに接続する貨車は、ボクが最も美しく、セクシーな貨車とする、穀物専用貨車ホキ2200。(1998年東高島にて撮影)
東高島駅から小山駅までの運用が、2000年3月まで、ホキ2200の日本で最後の運用となった。
鶴見線大川駅も、1997年に運用廃止となっており、ボクが岡山から横浜に住み始めたのが正に1997年で、鶴見線浜安善駅辺りには、運用が無くなってしまった大川駅常備のホキ2200がたくさん留置されていた覚えがある。

さて、今回紹介するのは、アメリカ「walthers」というメーカーの、穀物サイロのNゲージスケールキット。

ボクが何故walthersというアメリカのメーカーを知ったのかは、ハッキリ覚えていないのだが、walthersは、HO、Nゲージ共に、アメリカ型の貨車を中心として、他にも工場や倉庫等、貨物列車マニアには、堪らない製品をたくさん発売している。
興味ある方は、walthersのWEBページから、ラインナップをご覧になってください。https://www.walthers.com/
日本のTOMIX、KATOをはじめ、ヨーロッパのメーカーと比較しても、どちらかというと貨物鉄道に向けた製品に力を入れてくれていて、上手くニッチなマニアを取り込んで隙間を埋めてくれているラインナップである。

walthersのwebpageからは、世界中のメーカーの鉄道模型を取り扱っており、鉄道模型の問屋的な役割をしているようである。もちろん、一般向け販売もしているのだが、ボクは先ず、日本でwalthers製品を取り扱っている模型店を探した。
もしかしたら、web検索でヒットしないお店もあるのかもしれないと思い、東京・横浜近郊の外国型模型を取り扱うお店には足も運んだ。
しかし、店頭に並んでいるものは、車両を中心としたラインナップで、ストラクチャーは、KATOが代理店を務めるNOCH、POLA、HELJANのキットが主であった。

その中で、唯一ヒットしたのが、静岡県浜松市の模型店「アールクラフト」であった。しかも、この模型店は、丁寧な在庫リストをアップしてくれている。
https://www.aalcraft.com/
お目当てのwalthersの在庫も確認できた!これは行くしかない!!

2005年5月、ボクは新幹線こだま号に乗って、浜松のアールクラフト模型店を目指したのだった!