2020年6月15日月曜日

アムステルダムの旋回橋


2000年3月、ボクは、オランダ、アムステルダムにいた。

アムステルダムで数泊した後、ドイツ南部の都市を回り、最後にベルリンで長期滞在する旅だった。
主な目的は、アムステルダム、ドイツのテクノクラブ巡りやクラシックコンサート等、音楽を味わうことだったが、鉄道マニアのボクにとっては、鉄道の旅も楽しみの一つだった。

アムステルダム中央駅のすぐ近くに、早速気になるものを見付けた。
本線から離れて、港に向かう、既に使われていない貨物線があり、運河にかかる橋が、「旋回橋」になっていたのだ。
「旋回橋」とは、川や運河に船を通すための可動橋の一種であり、橋がそのまま90度回転する。
ロンドン橋や、アルルの跳ね橋、日本の勝鬨橋などの「跳ね橋」タイプや、橋が上下動するものものは比較的多いが、旋回橋は日本では少ないタイプである。
日本においては、羽田可動橋や、天橋立の廻旋橋、鉄道では、既に固定化されているが、神戸の和田岬線の和田旋回橋くらいではないだろうか。




アムステルダムのものは、複線の線路が回転する、かなり大型のタイプで、橋脚の構造から、かなり古いもののようである。

日本では鉄道貨物輸送は、昭和末期に大幅に縮小されたが、ヨーロッパでも、日本ほどではないものの、鉄道貨物輸送は縮小傾向で、2000年の旅行でも、数々の貨物線廃線跡を目にした。
アムステルダムの港に向かう旋回橋も、2000年時点で既に使われている様子はなく、線路の先には、廃線が続いていた。


2000年時点で、ボクは、この旋回橋も、いつかは解体されてしまうものだと思っていた。

が、しかし!!ところがである!!

先日、2000年のアムステルダム旅行の写真をデータ化していて、ふと、この旋回橋のことが気になって、googlemapで調べてみた。
この矢印の位置であることが分かった。Copyright:google

旋回橋のあった位置に、レストランの記載がある。
「Restaurant Wolf Atelier」
WEBページもある。https://www.wolfatelier.nl/en

そして、さらにgoogleストリートビューをしてみると!!
なんと!!!
なんと!!驚いたことに、旋回橋をそのまま保存して、その旋回橋の上に、レストランを建てているではないか!!
なるほど!!こんな保存方法、活用法があったのか!!

ヨーロッパにおいて、古い建築物等の保存意識が高いことは、みなさまご承知のことと思う。
ボクも、鉄道マニアとして、特に鉄道貨物など、古いものが好きであり、その保存活動において、日本とヨーロッパを比較することが多々ある。
すると、特に、「産業遺産」の部分において、日本では、一部、保存されたものもあるが、まだまだ、保存意識が低いと言わざるを得ない。
特に近年においても、首都圏、都市部において、再開発の名の下に、解体された建築物の何と多いことか!!

この旋回橋は、オランダにおいても、保存にあたって、様々な問題点はあったのかもしれないし、日本に置き換えると、安全性や、耐震性など、さらに多くの問題点もクリアしなければならないのかもしれない。
しかしながら、経緯の詳細は判らないが、アムステルダム中央駅至近で、恐らく、世界的に見ても貴重な、可動橋に着目して、その形状を残す形でレストランにした、オランダの人々には、敬服し、称賛したいと思う。

約20年の時を経て、googleストリートビューを通してだが、まさか残っているとは思わなかった。是非とも再びアムステルダムを訪問することができたら、このレストランに行ってみたい。

2020年6月9日火曜日

神奈中バス 伊76系統愛甲石田行

今日のバス写活動。
地元の、神奈中バス 伊76系統、伊勢原駅北口発、愛甲石田行。
日中、ほぼ1時間に1本のローカルバスで、小田急線の北側、国道246号線との隙間の道を縫うように結ぶ、単距離路線です。
昔は、伊71系統として、伊勢原駅から本厚木駅まで結ぶ路線もあったそうですが、遅延が慢性化していたとか。

旧道で狭くなっている箇所で、少しノスタルジックでローカルな雰囲気を中望遠で狙ってみました。
粕谷下宿停留所で、黒板塀、古い雑貨屋「よろずや」の看板がポイント。
背後には大きく東海大学病院が入るのですが。

車両は、伊勢原営業所 社番い64 2010年式三菱エアロスター。