2021年3月17日水曜日

赤穂線西浜から山陽本線宝殿までのセメント貨物 ~その3~

 

姫新線東津山の住友セメント包装所(S.S.)
1995年頃撮影。既に線路はありませんが、トラックが入り、施設は稼働中でした。



山陽本線東岡山駅の住友セメント包装所。
建築資材を扱う会社の一角となり、盛業中でした。
1995年頃撮影。チラッと日野KF?ZM?のミキサー車が写っていますが、当時はまだ現役だったんですね!



赤穂線西浜駅の住友セメント工場から発送された貨物列車に関する記事の「その3」になります。

とはずがたり様のサイト「日本の鉄道貨物輸送と物流」を参考にさせていただきます。


本当にお世話になりっぱなしで、鉄道貨物に関する詳細な学術的研究には頭が下がる思いです。

その、「住友セメント」の項目を拝見すると、
西浜駅、住友セメント赤穂工場からの内陸の発送先は、

・江原(山陰本線)
・宝殿(山陽本線)
・東岡山(山陽本線)
・東津山(姫新線)
・西舞鶴(舞鶴線)

となっています。

江原駅と、西舞鶴には行ったことが無いのですが、Googleで検索したところ、江原駅にはセメントサイロが残っているのを発見しました!!行ってみたい!!!

ちなみに、「住友セメント」は、1994年に「大阪セメント」と合併し、「株式会社住友大阪セメント」となって、現在に至ります。


とはずがたり様のサイトにも書かれておりますが、
住友セメントは、1960年以降の正に日本の高度経済成長期、日本全国の各セメント工場を拠点に、「ゴールデントライアングル方式」!!という住友セメントオリジナルの構想に従って、工場からの最大輸送距離を120km前後とし、60km間隔の正三角形の頂点上に包装所(サービスステーションと称した)を配置、その間を鉄道貨物で輸送するシステムを確立したのでした。

これまでに紹介した写真の通り、住友セメント包装所は、細部は微妙に異なるものの、日本全国、ほぼ同規模、同仕様の施設が建設されました。
ボクが写した写真をご紹介すると、
神奈川県大船駅(東海道本線、2016年解体)

山梨県東花輪駅(身延線)

青森県川部駅(奥羽本線)

まだまだ、乗っている列車から見かけたりした記憶はたくさんあります!!
とにかくこの住友セメントサイロは、日本全国にほぼ同一規格のものがあるところが面白い!!
宝殿駅など、比較的遅く1995年まで、鉄道貨物輸送が残っていたにも関わらず、鉄道輸送の廃止をきっかけに、包装所としての役目も終えて、その後解体されたものも多くあります。
逆に、鉄道輸送は廃止されても、会社組織を変えながら、地域のセメント建設資材の貯蔵施設として、盛業中のものも、たくさん残っています。

嗚呼、日本の高度経済成長期の建設ラッシュの時代を支え、セメント工場から各施設まで、毛細血管のように、全国各地のローカル線の包装所に、住友セメントの貨車がセメントを運んだかと思うと、感慨もひとしおではありませんか!?

ところで、赤穂線、住友セメント赤穂工場の話に戻りますが、姫新線の貨物輸送廃止は、Wikipediaによると1987年らしいです。
ということは、恐らく東津山の施設までは、1987年頃まで鉄道貨物が生きていたのではないでしょうか?
ルートは、勝手に予測しますと、津山線はもう既に貨物輸送は廃止になっていましたので、

西浜駅→(赤穂線)→相生→(山陽本線)→姫路→(姫新線)→東津山

だったのではないかと考えられます。
姫新線で、DE10牽引の客車列車が残っていたことを考えると、
この写真のような、DE10牽引の姫新線貨物列車が走っていたのでしょうか!?
しんがりは、ローカル線っぽく、ワフ29500にしてみました!!

誰か、姫新線の貨物列車の写真をお持ちの方がいらっしゃれば、是非観てみたいです!!


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